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【袴田事件 袴田被告に再び死刑求刑にどよめく支援者の声】

2024年5月22日、静岡地裁において、袴田巌さんの再審第15回公判が開かれました。裁判長は国井恒志裁判官。検察側は、主任検察官の宮澤貢検事(静岡地検特捜部長)をはじめ、濱田英嗣検事、辻村晃検事らが、袴田さんに死刑を求刑しました。支援者からは「おかしいだろ!」と非難の声も聞かれました。

弁護団事務局長を務める小川秀世弁護士(71)は、約40年間にわたり袴田事件で有罪立証を続ける検察側と対峙(たいじ)してきました。弁護団長を務め、今年1月に82歳で亡くなった西嶋勝彦弁護士の遺志を引き継ぎ、主任弁護人として最後の主張に臨みます。

この公判では、事件から1年2か月後に現場近くで見つかった「5点の衣類」に残る血痕の赤みが最大の争点となりました。検察側は、別の法医学者の鑑定などから「赤みは残りうる」と主張し、袴田さんが衣類を隠したと反論しました。一方、弁護側は法医学者の証言に基づき「赤みは消える」と反論し、無罪を訴えました。

当時の捜査資料では、血痕について「濃い赤色」などと記されていました。これについて再審請求の審理で弁護団は「1年以上みそに漬かっていたら血痕は黒く変色するはずで、赤みがあるのは発見される直前に袴田さん以外の誰かが入れたものだからだ」と主張。

この日の公判では、検察側が死刑を求刑したことで、袴田さんの無罪を立証するための弁護団の戦いがさらに激化する見通しです。今後の裁判の行方、そして袴田さんの運命が注目されます。

およそ30年にわたって支援活動を続けている山崎俊樹さんは、22日、裁判所の前で集会を開き、血痕の付いた衣類を味噌󠄀に漬ける実験を重ねてきました。

山崎さん「再審開始にあたって私たちの実験を証拠として評価してもらえたという意味では、大きな役割を果たせたのではないか」

また姉のひで子さんが法廷で意見を述べることについては、「袴田さんは手紙の中で、一貫して無実を訴えていた。その思いがきょうの法廷で伝わることを願っています」と話していました。

静岡地方裁判所によりますと、26の傍聴席に対し傍聴希望者はおよそ8.6倍の224人でした。

裁判所前では午前8時半ごろ既に傍聴を希望する人たちの列が見られました。

参考サイト:
【袴田事件再審】検察側証人・九大名誉教授が“仰天発言” 巖さんの姉は「苦し紛れに聞こえました」
検察側、再審公判でも袴田さんに死刑を求刑 改めて有罪を主張
NHK【更新中】袴田さん再審 検察改めて死刑求刑 弁護団は無罪主張

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